不登法第6条「登記所」

 「不動産登記法第6条」
①登記の事務は、不動産の所在地を管轄する法務局もしくは地方法務局もしくはこれらの支局またはこれらの出張所がつかさどる。
 
②不動産が2以上の登記所の管轄区域にまたがる場合は、法務省令で定めるところにより、法務大臣または法務局もしくは地方法務局の長が、当該不動産に関する登記の事務をつかさどる登記所を指定する。
 
③前項に規定する場合において、同項の指定がされるまでの間、登記の申請は、当該2以上の登記所のうち、1の登記所にすることが出来る。
 
 

 

 


関係する先例

1「所属未定地」

 

  • 公有水面埋立法による竣工認可のあった埋立地は、総務大臣の告示及び都道府県知事の告示がなければ所在が確定せず、管轄登記所が定まらないので登記をすることができない。

 

 

2「所属未定の埋め立て地」

 

  • 所属未定の埋立地に建築された建物の表題登記の申請は、当該敷地の編入されるべき行政区画が地理的に特に明白なときであっても、受理することはできない。

 

 

 

3「数個の管轄にまたがる不動産」

 

  • 主である建物が甲登記所に属し、付属建物が乙登記所の管轄に属する場合の建物の表題登記の申請は、甲登記所に申請することを要する。

 

 
  
 
 

4「建物の曳行移転と管轄登記所」

 

  • 甲登記所の管轄に属する主である建物と付属建物のうち、主である建物のみを乙登記所の管轄区域に曳行移転した場合の所在の変更登記の申請は、甲・乙いずれの登記所でも差し支えない。

 

 

 

関係する過去問 平成19年第11問

登記所の管轄に関する次のアからオまでの記述のうち正しいものの組み合わせは、後記1から5までのうちどれか。

 

(ア) 公有水面埋立てによる土地の表題登記の申請は、当該土地の編入される行政区画が確定するまでは、いずれの登記所にも申請することはできない。

 

(イ) 登記事項証明書の交付の請求は、請求に係る不動産の所在地を管轄する登記所に申請しなければならない。

 

(ウ) 市町村合併により、不動産の所在地が甲登記所の管轄から乙登記所の管轄に転属した時であっても、当該不動産の登記記録が甲登記所から乙登記所に移送されるまでの間であれば、当該不動産に係る登記は甲登記所に申請することが出来る。

 

(エ) 甲登記所の管轄区域にある土地が、乙登記所の管轄区域にある区分建物の敷地とされ、敷地権である旨の登記を受けたときであっても、当該土地に係る登記は、甲登記所に申請しなければならない。

 

(オ) 甲登記所において登記されている建物について、増築がされた結果、当該建物が乙登記所の管轄区域にまたがることとなった場合には、建物の表題部の変更の登記は、あらかじめ管轄登記所の指定を求める申請をしたうえで、指定された登記所に対して申請しなければならない。

 

1 アイ  2 アエ  3 イウ  4 ウオ  5 エオ 

※正解はページ最下部に記載してあります。

 

 


皆さん条文を引いていますか?そんなに六法を見ない人でも、前述してある先例は知っているのではないでしょうか? 

そうです。過去に出題されているからです。 

土地家屋調査士の試験はこういう基本的な条文や、先例をすこし手を加えて出題します。
 
ですので先例や判例も見逃すわけにはいきません。
 
条文を引いたときに関係する先例等はしっかりと一緒に覚えましょう、、、
 
 
Point
  • 過去問を分析すると、調査士試験は先例からかなりの高確率で出題されている。
  • 条文を引くときは必ず先例や判例もチェックして、セットで覚えよう!

 

※過去問の正解    2 アエ