未成年者の法律上の地位

  • 未成年者は制限行為能力者とされ、単独で有効な法律行為をすることはできず、法定代理人の同意を得なければならない(民法5条1項本文)

 

例外的に、未成年者が単独ですることができる行為は次の3つ

  1. 単に権利を得又は義務を免れる行為(民法5条1項ただし書)

  2. 随意処分が許された財産の処分行為(民法5条3項)

  3. 許可された営業に関する行為

 

 

  • 婚姻による成年擬制
    未成年者が婚姻をすれば、成年に達したものとみなされ、財産上の法律行為についても、単独で有効にすることができるようになる

 

 

未成年者の身分法上の地位

  1. 婚姻—男は満18歳女は満16歳になれば、婚姻することができる(731条)。ただし父母の同意を要する
  2. 認知—認知は年齢に関係なく可能である(780条)。
  3. 養子縁組—養親となるのは成年者でなければならない(792条)。
  4. 成年に達するまでは父母の親権に服する(818条1項)。
  5. 未成年者は、後見人・後見監督人・保佐人・補助人になることができない(847条~876条の8第2項)。

 

 

未成年者の法律上の地位

  1. 未成年者であっても、相続人となることができるのは当然である(民法887条1項)
  2. 相続の承継・放棄あるいは遺産分割は、財産的行為であるから、未成年者は単独ですることはできない(13条1項6号、917条)
  3. 満15歳に達すれば、遺言することができる(961条)
  4. 未成年者は、遺言の承認・立会人になることができない(974条1号)。
  5. 未成年者は、遺言執行者になることができない(1009条)

 


受験生の皆さんには初歩的な論点ではないでしょうか?

実務と受験の勉強は違うとおっしゃる先生方も多いと思いますが、こうした基礎がしっかりとあるからこそ、その先の実務の勉強があるのではないでしょう?

私は今年、受験生になったつもりで、最初から覚えるつもりで、勉強してみようと思っています。

 

受験生の皆さん、頑張りましょう!

 

Point

  • 未成年者でも婚姻をすればいろいろできる
  • 満15歳に達すれば遺言することができる