表題部はその不動産の看板

その不動産がどのような種類で、どれくらいの広さがあって度の地番に所在するのか?といった不動産の物理的現況が記載されるのが「表題部」です。

家を新築した時、まず初めにこの「建物表題登記」をして不動産の表題部をつくります。銀行に融資してもらう際もこの表題部がなければ、後続する抵当権設登記もできませんので融資もしてもらえません。

ですのでこの表題登記はまさに不動産登記の顔ともいえるでしょう。

 

登記事項証明書の表題部をチェックしよう

登記事項証明書は「表題部」「権利部」から構成されていてさらに権利部は「甲区」「乙区」に分かれます。まずはこの表題部を見てみましょう。

そこにはその建物や土地がどのように利用されてきたのか、その不動産の歴史たるものが記載されています。

例えば、土地の所在や地番は、「分筆(土地の分割)」「合筆(土地の合併)」などによって変更されますが、建物の表題部に記載されている「所在」は、必ずしもそれと連動して変更されるわけではありません。(※別に建物の所在変更による表題部変更登記を必要とします。)

その結果、建物の敷地となっている土地の地番と建物の登記上の「所在」が一致しなくなるのです。ですので、建物の登記事項証明書だけでは、どの土地上に建っている建物なのかを正確に判断することができません。

また同じ土地の上に複数の建物登記があることがありますが、それに気が付かずに、違う建物の登記事項証明書を取得してしまうことも考えられます。物理的にない建物の登記がまだ残っていること(建物滅失登記がされていないため)、も多々ありますのでその登記を信用して取引をしてしまった場合には大変な損害が発生するおそれもあります。

 

公図や建物図面とよく見比べよう

前記のような間違いをふせぐためには、現地の状況をよく把握したうえで「登記事項証明書」のみならず「公図」「建物図面」「地積測量図」などの図面も取得して、実際の不動産の位置関係などからも十分に確認をすることがたいせつです。

 

 

  1. 地図(公図)
  2. 登記事項証明書
  3. 地積測量図
  4. 建物図面(各階平面図)

 

Pointo

4点セットを取得してから再び、登記事項証明書を確認する