登記簿面積があわない

地積とは土地の面積であり、水平投影面積を「㎡」単位として示しています。
なお現在の登記記録は、明治時代の「地租改正」によって作成された地検台帳をもとに作成された旧土地台帳をさらに「一元化」したものを受け継いでいます。
そのため明治時代の地租改正の時に発生した「縄伸び」の影響が色濃く残っています。

 

縄伸びとは

法務局の登記簿に記載されている面積(地積)が実際の土地の面積よりもかなり小さくなっていることを「縄伸び」といいます。地租改正事業がもともと明治政府の「地租」(今でいう税金)を徴収するために行ったものであるため、節税目的で実際は20メートルの縄を15メートルと称した縄(今でいう巻き尺)などを用いて、土地を小さく測ったこと等が原因とされています。
今でも縄伸びが残っている土地というのは、

 

  • 明治から分筆・合筆が行われていない土地(地番に支号がない土地)
  • 分筆や合筆が行われていたが、支号が「1」もしくは、支号なし
  • 地積更正が行われていない土地

 

縄縮みとは

「縄縮み」とは縄伸びの反対で登記上の地積が実測よりも大きくなっている土地です。
地租改正の際に傾斜地を斜距離で測定したり(距離が長くなる)、金持の地主が小作人から小作料を多く徴収するために地積を過大に測ったとされています。
(※地租の負担は大きくなるが、小作料を多く徴収できたほうが利益が大きかった)

 

 

備考
実務で山間部を測定したところ公簿(登記上)が1万2000㎡なのに対して、実測は7万㎡だったことがあります。
固定資産税があがりますね、、、

 

Point
  • 縄伸びの原因は税金対策
  • 縄縮みの原因は小作料を多く徴収